中学受験に必要な科目、全て言える人はあまりいないのではないでしょうか。
中学受験を志している人なら常識的なことでも、中学受験に関係の無い人にとっては一体何が試験科目なのかすらイマイチよく分からない、というのが実際のところだと思います。
中学受験で必須となる科目を順に見ていきましょう。
まずは国語。他の科目も日本語で出題されることや、人間的なコミュニケーション能力も国語力がベースになっていることから近年重視される傾向にあります。漢字や語法、ことわざなど学習によって覚える事項に加えて、その子供がどんな考えの持ち主なのかを探りやすい科目であることから、受験生の人間性を見極めるという意味合いもあるようです。
次に最も実力差がつきやすく、中学受験の主役とも言える算数。最も受験勉強の成果が出る科目でもあるため学習塾など中学受験を専門としている教育機関でも多くの時間をかけています。出題の傾向に学校の特色がよく表れており、たくさんの問題を解かせて正確さやスピードを判定する中学校と難易度の高い応用題が出題される中学校に大きく分かれます。小学校で習う範囲も広いですが、それ以外の範囲からも出題されますので中学受験に向けた特別な学習が必要な科目でもあります。「学校で習っていない」では済まされないわけです。
次に理科。小学校での理科というと、何かの法則などを丸暗記するというよりも、実際の実験などを通して体験する科目という意味合いが強く、中学受験でもそういった内容に沿った出題傾向があります。ある事柄に対してなぜそうなるのか、なぜそうなると思うのか、などのような論理的な思考が求められます。
最後に社会。社会科というと丸暗記が全てというイメージがありますが、小学校の段階では細かい部分を覚えるというよりは社会の仕組みや、歴史などについても正確な年号よりも何が起きたのか、という事象に重点が置かれています。中学受験はすでに完成された知識を持った子供よりも、これから伸びる可能性がある子供を合格させます。社会科においては、過去の歴史的事実に基づいて、それがあるから現在のこれがある、と言ったような繋がりを持った知識の積み重ねが功を奏します。
なお、これらの科目については全ての中学校で同じ科目が出題されるわけではありません。上記4科目全てが必須である中学校や、国語と算数だけの学校、または双方を選択できる学校など色々です。ごく一部の中学校では英語が受験科目になっていることもあります。